データバックアップ

サーバーの耐用年数は何年?運用、管理上重要なポイントと機材をご紹介

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企業のITインフラの要となる社内サーバー。

サーバーの選定は、業務の効率化や安全性の確保に直結する重要なポイントです。
今回は、サーバーの基本的な知識から、耐用年数を延ばし、サーバーを長く使用する方法、そして「GUARDIAN+R」の特徴を詳しく解説します。

サーバーとは

サーバーとは、ネットワーク内の他のコンピュータ(クライアント)に対してデータやサービスを提供するための専用コンピュータです。
企業におけるサーバーの導入は、業務の効率化や情報共有、データ管理の改善に貢献します。
社内にサーバーを設置する理由は、データの集約・管理、業務の効率化、セキュリティの強化など、多岐にわたります。主にSQLを用いたプログラムを使用する際に導入される事が多く、WindowsやLinux(Ubuntu、Red Hat)など、用途によってOSを変える必要も出てきます。

サーバーの種類

・ファイルサーバー
データの保管用として使用し、サーバーならではの耐久性と冗長性で安全にデータを管理するために使用します。
社内に実機を置くものだけでなく、クラウド型のファイルサーバーも増えてきています。

・アプリケーションサーバー
サーバーにプログラムの本体を置き、利用者は専用のソフトウェアやブラウザなどから操作するだけで、端末のスペックに左右されにくい結果を得ることが出来ます。
例えば、データベース販売・会計ソフト、ショッピングサイト、オンラインバンキング、SNS(TwitterやFacebookなど)、ゲームサーバーなど、多岐にわたって利用されています。特に、会計や販売などの経理系ソフトは機密性が高く、常に最新の状態で管理しなければなりません。
社内にサーバーを設置することで、会計データの整合性やセキュリティが強化され、システムダウン時にもデータの復旧がしやすくなるといった利点があります。
また、単純なデータベースであればExcelの共有機能やAccessなどでも運用できますが、伝票の出力や、在庫管理、会計データへの直接接続などが必要な場合は専用のプログラムを使用する必要があります。

・メールサーバー
発行したメールアカウントの通信内容が、すべて社内サーバーを経由するため、認識の齟齬や情報漏出などの問題が発生した場合に備えて、記録を控えておくことができます。

・セキュリティサーバー
「ファイアウォールやVPN、プロキシなどのネットワークの設定を管理し、不正侵入を防ぐ」、「データへのアクセスやネットワークトラフィックを監視し、不要な通信を検出する」、「メールやファイルをスキャンし、マルウェアなどの侵入を防止・駆除する」など、社内のセキュリティを一括管理するために使用されます。
企業の情報を守るためには、強力なセキュリティ対策が欠かせません。
社内にサーバーを設置し、サーバー型セキュリティソフトを導入することで、全社的なセキュリティ対策を一元的に管理することができます。

・資産管理サーバー
SS1などの資産管理ソフトは、所有するパソコンや複合機などのハードウェアや、そこで使用されているOSなどのソフトウェアなどの資産を一元的に管理するためのシステムです。
社内にサーバーを設置することにより、これらのデータを中央サーバーに集約することができます。
これにより、資産情報がリアルタイムで更新され、迅速な意思決定、OSアップデートの遠隔実行などをサポートします。 特に、複数の拠点がある企業では、拠点ごとでの管理ではなく本社からの集中管理が可能となり、コスト削減と確実な管理を両立できるというメリットもあります。

サーバーOSの種類

サーバーには専用のOSが必要です。
代表的なサーバー用OSは以下の三種類となりますが、利用目的や管理者のスキルによって選択されます。

・Windows Server

◆メリット
・わかりやすいインターフェースで、市販のアプリケーションに幅広く対応しています。
・Microsoft製品との互換性も高く、サーバーとしての必要な機能が最初から一通り組み込まれているため、問題が発生した場合でも同様の過去事例を探しやすく、公式サポートも充実しています。

◆デメリット
・ライセンス費用が発生するため、運用方法によっては高額になる場合があります。
・インターフェース部分にもリソースが割かれるため、他と比べてスペックを高めに準備することが必要となります。
・シェアの大きさから攻撃の標的になりやすく、セキュリティ対策が重要となってきます。

・Linux系OS(Ubuntu、Cent OS、Red hatなど)

◆メリット
・オープンソースのため、基本的に無料で準備できます。
・カーネル部分からアプリケーションまでカスタマイズ性に優れています。
・シンプル設計のOSなため、運用開始後はクラッシュが発生しにくい利点があります。
・シンプルな権限設定となっているため、明確で効率的なアクセス管理が可能です。

◆デメリット
・基本的にCUIでのコマンド操作となるため、専門の知識が無いと設計・保守が難しい場合があります。
・バージョンによって対応製品にばらつきが出るため、理想の構成が構築できない場合があります。
・コミュニティ(有志)のサポートが多く、公式サポートが無い場合があり、そのカスタマイズ性から自分たちだけでトラブルを解決する必要が出てくる場面があります。

・UNIX系OS(AIX、HP-UXなど)

◆メリット
・高付加のシステムや、大規模データベースに適しています。

◆デメリット
・ライセンスが必要となり、ハードウェアもベンダー専用のものが多いため、高額になる傾向にあります。
・ベンダー設計のシステムを利用するため、カスタマイズ性が低く、他のシステムへの移行が難しい点があります。 ・UnixからLinuxへの移行が進んでいるため、技術者の減少から将来的に保守が困難になる場合があります。

サーバーの耐用年数

一般的なサーバーの耐用年数は、税制上は5年とされ、一般的には約3~5年とされています。
しかし、実際のサーバーは5~10年使用することも多く、使用する環境やパーツ、動作環境などによって異なります。
サーバーの耐用年数を長くすることで、様々な恩恵を受けることができます。
特に、大事なデータを扱っているハードディスクは、可能な限り高品質の製品を選ぶようにしましょう。

・データの保護
耐用年数が長いことで、データ損失のリスクを減らすことができます。
長期間動作するサーバーは、高品質のハードディスクやCPU、メモリなどを使用することにより、予期せぬ故障の防止や、故障などのトラブルの回数を最小限に抑えることができ、対応に費やす時間と労力を削減できます。

・信頼性と安定性
厳しい運用環境でも安定して稼働できるため、システムダウンやトラブルのリスクが減少します。
これにより、安定した業務を行うことが出来ます。

・長期的なコスト削減
品質の良い部品を使用することで、ハードディスクなどの故障頻度が低く、長期間にわたり安定した稼働が期待できます。
これにより、サーバーの交換や修理の回数が減り、結果としてメンテナンスのコストを削減できます。

・パフォーマンスの維持
負荷の高い運用環境でも性能を維持できるため、システムレスポンスや処理速度が安定します。

サーバーを長く使用するために

高負荷な環境で使用されるサーバーでは寿命が短くなる可能性があります。サーバーを長期間安定して使用するためには、以下の点に注目する事が必要です。

・ハードウェアの品質
 高品質のパーツを使用することで、安定性と耐久性を大きく向上させることができます。

・使用環境(温度や湿度)
 室温を18℃~25℃、湿度を40%~60%で安定させ、冷却システムを導入し、送風などによって熱がこもることを防ぐことで、安定稼働させることができます。また、UPS(無停電電源装置)を導入することで、瞬間停電や緊急停電などからシステムを守ることができます。

・使用状況の監視
 ログを定期的に確認することで、エラーや動作の不具合、スペック不足などを早期に発見することができます。

・定期的なメンテナンス
不要なキャッシュファイルの削除、過去ログの隔離、OS・ソフトウェアのアップデート、不具合を起こしているパーツの確認や、再起動など、安定稼働させるためのメンテナンスを、運用状況に応じて定期的に行う必要があります。

セキュリティ対策

サーバーは大事な企業データを管理する中核となるため、以下の対策を講じることが求められます。

・物理的なセキュリティ
サーバールームへ入るためにカードキーや指紋認証などを必要とすることで、サーバーの直接操作を防ぎます。また、監視カメラを導入し、許可されたスタッフであっても怪しい挙動が無いかを確認する事でも安全性を高めることができます。

・ネットワークセキュリティ
ファイアウォール等を利用し、不要なポートを閉じ、DDoS攻撃の対策を行うなどの防御策が必要です。

・定期的なセキュリティアップデート
OSや使用しているソフトウェアの更新は素早く適用し、脆弱性からサーバーを守りましょう。

・アカウントの権限設定
アカウント名やパスワードは複雑なものを使用し、アカウントやグループごとでアクセスできるデータを細かく分けることで、不要なデータの流出や操作を防ぐことができます。

・ログの取得や操作の監視
普段はアクセスしないようなデータにアクセスがあった場合、流出などの可能性を考えることができます。 また、ログファイル自体の編集を防ぐために別の場所へ転送することや、サーバーの状態を監視するツールの導入、ファイルの改ざんを検出するツールの導入なども効果的です。

バックアップ体制の構築と管理

最後に、データの損失に対しても十分に気を付けなくてはいけません。
データが無くなってしまうことはサーバー運用にとって大きな障害となってしまいます。
バックアップ体制を整えることで、万が一のトラブルにも備えましょう。
外付けハードディスクやNASなどへの「オンサイトバックアップ」や、別の拠点やクラウドへの「オフサイトバックアップ」などを活用してデータを守っていきます。

また、バックアップには「3-2-1ルール」というものがあり、データを守るうえで重要な指標となっています。

・データはコピーして3つ持つ
・2種類以上の媒体にデータを保存する
・バックアップの1つは遠隔地で保存する

これらに注意し、データ更新の頻度に応じて計画的に自動でバックアップ出来る環境を構築しましょう!

サーバーの構築について

実際にサーバーを導入する場合、どんなところに気を付けると良いのでしょうか?
ひとつひとつ確認していきましょう

・サーバーの目的
まずは利用目的をはっきりさせることが重要です。

先ほど、サーバーの用途をいくつかあげましたが、例えば「データの保管場所を一つにしたい」「サーバー集約型の会計ソフトを使用したい」「パソコンの一元管理をしたい」「パソコンのログを取りたい」など、まずはサーバーを導入する目的を設定することが必要です。

・利用者の対象と人数を確認する
やりたいことが明確になっている場合、次に確認することは利用するのは誰なのか、その人数を確認する必要があります。
社内だけで利用する場合や、外部の顧客だけの場合、その両方などで、利用する人数が変わるため、必要なスペックが大きく変わります。

・必要なハードウェアのスペックを確認する
利用したい目的と人数から、最適なOSとソフトウェアを選ぶことで、必要なスペックを割り出すことができます。
CPUやメモリに加え、どれだけのストレージが必要なのか、そのストレージは速度が出た方がいいのか、それとも遅くても問題ないのかなどを踏まえ、ハードディスクのRAID構成を決定する必要があります。

最小限の必要構成はメーカーページに書いていることが多いですが、利用人数の想定ができる場合は、実際にどの程度のスペックがあった方がいいか、メーカーに問い合わせるのも一つの手です。
複数の用途で運用したい場合、単純に必要スペックの倍を用意するか、サーバー構築の専門家に相談すると良いでしょう。
また、バックアップ用の機材もどの程度のものが必要か選定しておく必要があります。

・場所の確保を行う
必要なスペックが固まったら、次は場所を確保する必要があります。

セキュリティや耐用年数を重視する場合、サーバールームは必須となりますが、専用のサーバールームを用意できない場合、室温18℃~25℃で湿度40%~60%を維持できる、通気性が良い場所を選ぶ必要があります。

また、今後、必要なスペックが上がることや、ストレージ容量を追加する必要が出てくる場合があります。 サーバー専用のケース等を利用し、周囲には何も置かないようにすることで、通気性や追加機材の置き場所、作業スペースなどを確保しましょう。

サーバーを構築するにあたって、以上の項目は絶対必須となりますが、これらを全て自社で行おうとした場合、専門知識を持ったスタッフと、多大な労力が必要となります。

その問題を解決できるサービスとして、今回はGUARDIAN+R TOUGH SERVERをご紹介いたします。

GUARDIAN+R TOUGH SERVERとは

「GUARDIAN+R TOUGH SERVER」 は、高耐久性と充実した保証体制を備えたサーバーとして考案されています。

GUARDIAN+R TOUGH SERVERの特徴

GUARDIAN+R TOUGH SERVERには以下の特徴があります

超高耐久の内蔵ハードディスクを使用
長寿命設計のハードディスクを採用し、長い耐用年数を実現します

・データ復旧完全無料
データ復旧保証付きで万が一のトラブル時も安心、専門チームが迅速に対応します

・出張設定サポート無料
オプションにより24時間365日対応のカスタマーサポートが可能で、導入後も安心してご利用いただけます

・安心のクラウド保存
オプションによりクラウドサービスへのバックアップも可能です。

クラウドでは難しい複雑な権限設定も、TENMAなら実現可能です。 これらの要素から、「GUARDIAN+R」は企業のIT基盤を強化し、長期的なコスト削減にも寄与する理想的な選択肢と言えます。

GUARDIAN+R TOUGH SERVERラインナップ紹介

GUARDIAN+R TOUGH SERVERには、以下の6つの基本モデルが存在します。
50人程度までの運用ならStandardモデルやHigh Performanceモデルがお勧めでき、100人規模の運用ならEnterprizeモデルやラックマウントモデルをお勧めいたします。

また、使用したいソフトウェアのご相談や、設置設定場所の確保、UPSの選定など、お客様のご要望に沿ったカスタムも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

サーバーが壊れたお客様などから、新しいサーバーの相談を受けたことがきっかけとなり、GUARDIAN+R タフサーバーモデルが生まれました。

耐用年数が長く、データ復旧保証付きの「GUARDIAN+R」は、企業のサーバー導入に最適です。
これを機に、社内サーバーの見直しを検討してみてはいかがでしょうか?
お客様の大切なデータを300年間守るという想いを胸にサポートしてまいります。

お困りごと、ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください!

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